丸暗記の勉強法は効果がある?
先日、丸暗記だとイディオムが使えるようにならないと記事を書きましたが、
イディオム以外には丸暗記を使って覚えたフレーズはいくつもあります。
先日の記事はこちら ↓
このブログでは、
英語レベル中級者の日常生活、学習法や悩みなどを共有したいと思って記事を書いていますが、
初級レベルでは丸暗記はとても有効な学びかたであると思います。
具体的には、
中学英語の文法、単語です。
他に日常生活のシーンで使うような定型文。
今は丸暗記使った学びかたはほとんどしないのであまり気にしていなかったのですが、
英会話を勉強し始めた20歳の頃、
私は大手の英会話スクールに通い始めました。
初級レベルのクラスに週2回通いましたが1回は日本人講師、もう1回はネイティブ講師。
日本人講師レッスンは、
教科書を使っていろんなシーン別にダイアログがテキストブックに載っていて、
生徒同士でペアを組み、何度も何度も覚えるまで繰り返し言わされるのです。
ネイティブ講師のレッスンは楽しかったけど、
日本人講師のレッスン内容は少し退屈かも・・・と思いながらレッスンを受けていました。
でも数十年たった今でもその時に覚えたダイアログは一部ですが覚えているのです。
今考えればですが、
よく練られたレッスン内容なんだと思いました(大手スクールのカリキュラムなので当然ですが)。
基礎的な所は丸暗記することで自然と口から出てくるので、文章の組み立てに悩むことはない。
何度も何度も口にして覚えたフレーズは今も使う頻度が高いです。
丸暗記法は若い時のほうがよい
当たり前ですが、若い時は丸暗記することがそれほど苦ではありません。
年齢を重ねるごとになかなか覚えられなくなり、
背景や経緯を知らずに覚えると2,3日後には忘れている、なんてことはしょっちゅうです。
年齢や英語レベルで区切って話をするのはあまりよくないかもしれません。
でも、実際は個人に対応した学びかたをすることがベストだと思います。
ゆっくりでも遠回りでもかまわない。
「3ヶ月でマスターする!」「○○個覚えれば大丈夫!」
のような方法が有効なのは知っています。
ダラダラと長期間やるよりも集中して勉強すると身につきやすい。
特にビジネス上英語が必須の方や、海外転勤が急に決まった等、緊急の場合もあります。
そういうときは短期の方法を選んだほうがよいと思います。
英語学習の最初の頃は丸暗記法、その後ある程度話すことができるようになったら、
例え少しずつでも遠回りでもその時の自分に合う方法がよいと思うようになりました。
遠回りしていることでなかなか思うように勉強が進まない、
以前は話せたことが今は忘れている等、
落ち込むこともありましたがその時期を経て今思うのは、
英語そのものより英語を通じて知った世界のほうが大事だということ。
英語を通じて知る世界
英語はツールだと一般的に言われます。
単なる言語であってそれを使って何をするかが大事なのだと。
確かに本当です。
若いころネイティブの発音に憧れて一生懸命発音を勉強しました。
綺麗な発音だね、といわれるととても嬉しかった。
でも発音より文法より、
自分の意見をきちんと英語で伝えて実のある会話や体験ができた時のほうが
もっと嬉しいことなのだ、と仕事で使うようになってから身をもって知りました。
- 海外の方と仕事をすることになり、
プロジェクト達成までの過程で英語のミーティングやメールが必要だったけれど、
最終的にそのプロジェクトが成功した。
- 海外旅行に行ったとき、
逆にこちらが道を聞かれて場所はわかっていたのでしどろもどろの英語で答えたら、
大げさなほど相手の外国人に喜んでもらえた。
些細なことでも英語より経験のほうが大きく記憶に残っています。
成功体験だったからじゃないか?と考えるかもしれないけれど、
うまく行かなかった体験でも英語力のせいで落ち込むことは少なかったと思います。
たいていの失敗談は、英語力の不足より知識と経験不足の点を後悔しています。
仕事や旅行など、海外の様々な国の人と話をしてきて、
英語がネイティブではない国の人と話をしてきて、
文法や発音よりも、
自信を持って意見を言える彼らがうらやましいと思ったことが何度もあります。
私は当時、自分の英語力を気にし過ぎて話せないことが原因だったのかもしれません。
丸暗記することで英語フレーズが身についてそれが自信に繋がる。
これは事実です。英語力そのものよりも自信がついたほうが大事。
その後も英語を使った生活をしていて、
丸暗記よりもその時の自分に合う方法があったら今度はそちらを選ぶ。
要するに、その時の自分にステージに合った方法を選ぶだけです。
年齢を重ねると英語レベルも変化します。
今の私には丸暗記法が合うとは言えなくなりました。
でも若いころに丸ごと暗記して覚えたことにどれだけ助けらているか、
想像もつかないくらいそれは大きな自信となっています。
最後に言えるのは、
丸暗記が有効、無効とは言いきれないものだと思います。
十年後も記憶に残る暗記、
暗記したことだけでとどまらず継続的に使うという、
最も基本的なことが大事なのでしょうね。